哲学カフェ・対話の話

哲学カフェ、哲学対話の参加や主催をする中で、考えたことを記しています。深い話はありません。哲学カフェ参加の感想は、対話中に出た話と、後で考えたことが混ざっています。

ルールの問題「何を言ってもいい」

対話のためのルールとして、よく使われるフレーズに気になるのがある。

「何を言ってもいい」

私は自分が主催する場合には、これは言わない。「何を言ってもいい」のすかさず後で「否定的な発言はしない」という文言が降りてくるのは、「すべて無料」の内容を1時間聞かされてその気になったころに、「ただし○○料が月々1万5千円かかりまして〜」と言ってきたセールスマンを思い出させる。

もちろん趣旨はわかっている。普段ならば世間体や常識、立場によって発言は制限されていて、それに気づいていないことさえ多い。だから、意識して一度それを取っ払った上で考えなおす時間にしよう!という意味だ。

また「本で読んだ知識より、自身の経験で話そう」と言われる。

そこには、哲学はすべての人間にとって可能で普遍的な営みだという思いと、それぞれの人間が違う人格存在であるという確信を、同時に満たそうとする情熱がある。いや、しかしそれならやっぱり「何を言ってもいい」とか最初に言うなよ!とならないか?

「何を言ってもいい」以外に理解してもらう方法を考えたい。だいたいは言わなくても通じてるのだが。